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ICON 新二都物語カルビサーガ 第95話

「ああ!」
「な、なんだ!?」
「思い出した!」
「なにを!?」
「夢消草だ! それで森夢は消える!」
「よし! ナムルはエライ! やっぱ山の神だ! で、どこにあるんだ?」
「えーと……えーと……」
「思い出せーーッ!」
「あせらすなよッ!」
「早く!」
「えーと……そーだ! 精霊王が持ってるんだ!」
「行こうーッ!」
「どこへ?」
「精霊王のとこだろが! さあ、どこだよ精霊王は?」
「わかんねえ……」
「えっ!?」
「わかんねぇんだよう……」
 ナムルは泣きそうな顔をした。
「わかんねぇじゃねえよ! 思い出すんだ! このトンカチ頭!」
 と、カルビがナムルの頭をひっぱたいた。
「わ……わかったよ……えーと……すっごく昔に聞いたんだよな……精霊王に会えるのは……」
「考えろ!」
「あせらすなよ! もう……」
「なんかあるだろう。精霊王の情報が!」
 言いながら、カルビはスターシアの宝石になってしまった髪にやさしく触り「必ず助けるからな」と誓った。
「十字架だ!」
 突然ナムルが叫んだ。
「なんだって?」
「十字架!」
「どんな十字架だ?」
「思い出した。森に結界を張り住みついた精霊王の話を、むかし仙人に聞いたぞ!」
「それで!?」
「そうそう。結界を張り、見えない精霊王だが……、なんでも、夜の十字架によって見えるのだと……」
「まてよ。夜の十字架ってなんだ?」
「え〜と、なんだったかな……」
「思い出せッ! スターシアがあぶねえんだぞ!」
「わかってるって! えっと、昼の十字架があって……」
「なんだって?」
 と、カルビが聞き返した。
「いやさ、昼の十字架ってもんが……」
「それって、なに?」
「えーと……昼の木陰で昼寝してるだろ。そうすると、キラキラと木漏れ日が十字架に見えるよな」
「ああ、見える」
「それが、昼の十字架さ。それで……えーと夜は……なんだっけな……」
「バカッ! 早く思い出せよ! ナムル!」
「あ、あせらすなって! えーと、えーと……そーだ!」
「なんだ!?」
「星がキラキラと十字架に見えることがある」
「ああ、それで!?」
「そうだ! 星が十字架に見えるところだ! そこが結界を消してしまうところなんだ!」
「その結界の消えた場所から精霊王を見つけ、夢消草をもらえばいいってわけか!」
「そーだ!」
「よし行こう!」
「待てよ、もうじき夜だ……星が出るまで待つんだ……がんばれよスターシア!」
 と、ナムルがカルビの手とスターシアの手を同時に握った。


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