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王宮騎士団たちが、剣を抜く。
騎士のひとりがカルナックに向かって剣をふり上げた。
そのとき、
「やめて!」
とかけつけたスターシア姫が叫んだ。
キーーーーーーン!
かろうじて、カルナックが剣をよけた。
髪が汗で乱れた。
キーーーーーーン!
キーーーーーーン!
王宮騎士たちは息もつかせず襲いかかる。
だが、さすがカルナック。よく防いでいた。
「やめて!」
馬を下りたスターシアが両手を広げ割って入る。
騎士団は、剣を引いた。殺気は消えていない。カルナックをにらみつけている。
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「裏切り者には死あるのみ」
と、だれかがつぶやいた。
「何を裏切ったというの!」
スターシアが言った。
「王と教会です!」
「王と教会は民を裏切っています!」
「姫さま! 口が過ぎます!」
と、騎士団のだれかが叫んだ。
「あなたたちは、たとえ白いものを黒と言っても、それが王の言い分なら従うのですね」
「あたりまえです!」
「たとえ、そのことが国を滅ぼすことであっても」
「王の御心のままに!」
「それが騎士道だと言うことね!」
スターシアの語気が強かった。
「いかにも!」
「わかったわ! 行きましょう、カルナック!」
「そうは、いきませんぞ! 姫さま! その男は、騎士団を裏切っておりますので、ここで我々が死をあたえます!」
「そう。ならば、わたしも相手になりましょう!」
「スターシア姫さま! なりません! ここは、このカルナック一人でなんとかします。姫さまは先に!」
と、カルナックは姫の剣を抜かせないように押さえつけた。
「カルナック!」
「さあ! 行って下さい! これは、騎士同士の問題なのです!」
「カルナック!」
「そうだ、ギラの丘にあるナラヤーナの樹の下で待っていて下さい! 必ず行きますから、わたしの腕を信用してください」
「……わかったわ!」
スターシアはカルナックの手を握った。
その手を、ゆっくりとカルナックはほどいた。
「さあ、行って下さい!」
「うん」
スターシアは馬に飛び乗ると、ダッ! と走り去った。
「さあて、お相手しよう!」
カルナックは言った瞬間、ザッ! と動いて、ふたり斬った。
「おのれ!」
と、動揺して乱暴に突っ込んでくる騎士の剣を下からすくい上げ、斬った。
4人、5人、6人と斬ったところで、ダッと逃げた。
「まてっ!」
と追ってくる騎士を、急に反転して、斬る。
30人で取り囲んだのに、いつのまにか、10人も残っていなかった。
カルナックの剣は変幻自在。
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