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「ふざけてなんかいないもん! 魔女はずっと人間と、そーいう契約を結んできたんだ。いっぱい契約した魔女はその地位が上がっていくんだもん」
ウキウキが涙をためながら言った。
魔女と人間の関係は古い時代からつづいていたが、シーアスの国のなかで魔法教会の力が大きくなってゆくにつれ、魔女たちの存在は片隅に追いやられていた。
魔女と魔法教会の対立は、その手法の違いだけではなく、個人と社会であったり、女と男という根源的な問題を含んでいた。
だが、それでも、ときどき、魔女との契約を誓う者がいた。そして、そうゆう人間の多くが、個人的な欲望を胸の奥に秘めていた。
王宮騎士のカルナックもその種の人間であった。
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「契約が実現したら、獣や虫にされるのかよ。バカバカしい!」
カルビが髪の毛をかきむしった。
「でも、死んでからだよ! 死んでから、獣や虫になるの。いいじゃん! 死んでからだもの!」
ウキウキがムキになって反論した。
「そっか。死んでからなのか」
「そうだよ」
「ならいいや」
カルビが笑った。
「じゃあ、契約しようよ!」
「なにを?」
「だから! 願い事でしょ!」
「そんなものないよ」
「あるって! 考えて!」
「う〜〜〜ん? ないなあ」
「…………だめね。あんたって、人間としてのエネルギーがたりないんだわ」
ウキウキがあきれ顔でため息をついた。
「そうだ! あのさ、道具屋さんの主人から頼まれたんだよ……おい! ナムル、おまえがちゃんと言えよ!」
「あっ! バカ! 俺にふるな!」
「この話はさ、ナムルがその厚い胸をたたいて、まかせておけ! って言ったんじゃないか! おまえがなんとかしろよ!」
「本当のこと言うと……おまえがいるからさ……まかせておけって言ったんだ……」
「なんだよ、それ! おまえは、山の神だろうが!」
「たのむよ」
ナムルが泣き言をぬかす。
「ねえ……そこの虎さんは、さっきからいろいろ言いたいことがあるみたいだけど? なにかしら? 願い事があるの?」
ウキウキが、すごく色っぽい声を出した。
あきらかに、カルビに対してのときとは態度がちがう。
「あ、いや……願い事なんて……ただ……」
「ああ! じれったいな! 言いなさい!」
「はい! あの〜〜、道具屋の宝石を返せ〜〜〜〜〜っ!」
ナムルがでっかい声で言った。
その瞬間!
「なにっ!」
と、ウキウキの目がつり上がった。
そして、ウキウキはみるみる、その姿を変化させた。
「うわああああああ!」
ナムルがおどろく。
「こりゃ、すげえ」
カルビが感心した。
幼い魔女ウキウキは、なんとも恐ろしい魔物に変身した。
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