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ICON ミラージュ オブ サーガ 第75回 〜熱砂の夜祭り〜その3

タイトルコール「連続ラジオドラマ。ミラージュオブサーガ。〜熱砂の夜祭り〜その3」
語り「すべては砂に覆いつくされていた。愛や、夢や、希望。どんなに輝くそれらもすべて砂に沈む。ここはハピアス。はるか彼方の過去。〜砂の黙示録第4節より〜」
  
ナレーション「砂漠世界ハピ・アスには、多様な民族が暮らしている。そして彼らはクレーター都市の中で独自の文化や制度を作り出し、その中で自然発生的に、いろいろな祭りが生まれてきた……。 ハピ・アスの南に位置するこの"ゲルトスラン"にも、華やかな夜祭りがある。太陽がいちばん輝く季節の夜に、人々は祭りの饗宴に酔うのだ……(しわがれた声で)」
  
 BGM:のんびりした音楽
  
サラム「おーい! 酒くれー! いーちばん強い酒だ!」
ビラン「は〜い、ただいま。……おやまあ、サラムじゃないか〜。あんたねぇー、ツケがたまってんだよ!!」
サラム「へへっ」
ビラン「なにお尻ふっ、ふってんの、それは"ケツ"」
サラム「へへっ」
ビラン 「それは"ケツ"だから」
サラム「あっ、そっかぁ〜」
ビラン 「"ツケ"がたまってるの」
サラム「あっ、ツケね」
ビラン 「ツケ! いいかい! ここんとこ2ケ月、2ケ月だよ! 飲み食いした金払ってないじゃないの。いい?! この店はあんたの"実家"じゃないんだから。あたし商売してんだからね!。ふんな(そんな)偉そうに「おい! 酒! メシ! 風呂!」なんて言われる筋合いないんだよぉ」
サラム「えへへぇ〜」
ビラン 「酒飲んだりメシ食いたかったり風呂に入りたかったりしたら、ツケを払ってからにしてくれないかね! なにケツをふってんのよぉ〜!」
サラム「へへへへぇ〜」
ビラン 「ケツをふらないで!」
サラム「へへへへぇ〜。ほぉ〜らよ!」
  
 SE:チャリーン
  
ビラン 「あっ、えっ、うっ! 金貨!?」
サラム「うっ!」
ビラン 「これ本物……金貨!」
サラム「うっ!」
ビラン 「舐めてみよう。(なめる音)……う〜んテイスティ〜。やはっ、本物、やだ〜! もう、サラムさんったら、さ・す・が! いつか大成功すると思ってたのぉ〜。もう、店中のお酒飲んでって!」
サラム「おっ」
ビラン 「メシ食ってって!」
サラム「おっ!」
ビラン 「風呂入ってって!」
サラム「おう!」
ビラン 「ねっ! あそこにあるのが水とサウナよ!」
サラム「おぉぅ……いてぇ」
ビラン 「なにドーナツ食ってんの。それは"ミスド"(ミスタードーナッツ)! 」
サラム「あはは!」
ビラン 「あはははは! やぁ〜もう」
サラム「間違っちゃった」
ビラン 「お酒お酒。お酒飲んでってね!」
サラム「おぅ!」
ビラン 「いちばん強いお酒ね。あるわよ。"酔っぱらい竹の樹液"!」
サラム「えっ?」
ビラン 「これも砂漠でいちばん強いの!」
サラム「えっ、めずらしい酒があるなぁ〜」
ビラン 「う〜ん」
サラム「酔っぱらい竹とは」
ビラン 「そ〜うなのよ! 夜祭りが近いでしょ? だから闇商人から仕入れたのよ」
サラム「ふぅ〜ん」
ビラン 「もう、すっごい高かったの!」
サラム「うん」
ビラン 「もう高価だったの!」
サラム「うん」
ビラン 「銅だ、硬貨?」
サラム「あはは」
ビラン 「あははははは。もう、出しちゃう出しちゃう!」
サラム「出しちゃえ、出しちゃえ!」
ビラン 「もう、中・出・し!」
サラム「ぶっ。(吹き出して)いや、中だ……中出しってさぁ……」
ビラン 「なによ、だからお店ん中で出しちゃうから"中出し"」
サラム「あぁ、そっかぁ〜」
ビラン 「お店の外で出すのは"外出し"でしょ?」
サラム「うんうん」
ビラン 「深夜遅くに出すのが"遅出し"。安い酒を高い酒と偽って出すのが"嘘だし"。わたし亭主だし。あら、あのお祭りで引いているのはな〜に? あれ、山車(だし)だしぃ〜」
サラム「あぁ〜、よく出たねぇ〜! でもよかったよ、なんかなし、そういうお店の中で出しちゃう中出しで」
ビラン 「じゃあ、中で出してってね」
サラム「あはははは、わかったぁー!」
ビラン 「はい! じゃあ、持ってくるわね。らんららんららんららんらん」
  
 SE:ガシャン
  
ビラン 「(言葉にならない驚きの声)誰! こんなとこに空き瓶おいとくのは! 危ないじゃないの! ……って、あっ従業員雇ってなかったわ。わたしがやったの、わたしがやったの、わたしがやったのよ……」
  
 BGM:軽やかな感じの曲
 SE:市場の喧噪
  
男  「はい安いよー! おいしい水桃(ライズ)だ! あー安いよ。あっ、ねぇお兄ちゃん買ってってよ。ねぇ、お兄ちゃんお兄ちゃん。買ってってよ!」
市場の客「……うっ、いらないよ。いらないって、いらないよ!」
男  「はい、ライズだよ! 祭りが始まると高くなるよ! さあ、いまが買い時だよ〜!」
リラン「あのう、ライズを1個下さい」
男  「……おいおい、お嬢ちゃん。はい、よーく見てごらん。ライズは"1山5個売り"だ。1個は売れねえんだ」
リラン「でも1個売って下さい。お金ないんです」
男  「はっ、あのね、無理言うなよ。おめえ、どこの生まれだ? いいか! ライズってのは1房が5個。これはこう決まり! これをもぎれば鮮度が落ちる、売り物にならねえ! 砂漠に生きてるなら常識だろう……」
リラン「知ってます! でもお金ないから……」
男  「はっ……そんなことは知らねえよ。あのね……ああー、もう商売の邪魔だ、ほら!」
リラン「ああー!」
ジョイ「ほらよ!」
  
 SE:チャリーン
  
男  「えっ……金貨?」
ジョイ「商売なんだろぅ〜」
男  「はい」
ジョイ「この店ごと買ったよ」
男  「えっ、店ごと!?」
ジョイ「それを持ってとっとと消えな!」
男  「はっ……はい! 舐めてるよ、これ。本物だ(小さい声で)」
ジョイ「さあ、店ごとあんたんだ」
リラン「え、でも、あたしはライズ1個欲しかったんです」
ジョイ「お金ないんだろ。遠慮はいらないよ。店ごとあんたのスキにしなよ」
リラン「でも、見ず知らずの方にそんなこと……」
ジョイ「あたしはジョイ。ちょっといらない金が入っちまってね……善意のまねごとをしてみたくなったのさ……」
リラン「あたし、リランと言います。でも、タダでお金を……いやちゃう(違う)わ、お店を頂くわけには……」
ジョイ「いや、いいんだよ、いいんだよ!」
リラン「あ、じゃあ、この指や(言葉にならない声)」
ジョイ「えっ?」
リラン「あの、これ、これ、あの、指輪って言うんですけど……」
ジョイ「大丈夫かい、この子?」
リラン「この指輪差し上げます!」
ジョイ「はい」
リラン「これね、とってもいいものだっておばあさまが言ってました! ほら、竜目石?」
ジョイ「さあ、はてな?」
リラン「なんですぅ〜」
ジョイ「……ああ〜、"りゅうがんせき"だって。あはは」
リラン「竜目石(りゅうがんせき)なんですぅ〜」
ジョイ「そんなことしなくていいよ。あたしはね、いま金余ってるんだよ」
リラン「そんなわけにはいきません! これ、もらって下さい! お願いします。はい」
ジョイ「ふっ、そう? うん、じゃあ、ありがたく頂くよ。うん、じゃあな」
リラン「ジョイさん」
ジョイ「はい? うん?」
リラン「あ、あの……あ、ありがとうございます」
ジョイ「あんたってタイミング悪い子だねぇ〜」
リラン「本当にすみません。間が悪いっていつも言われるんですけど。……あの、水を分けて頂いたり、あの、したこの御恩はですね、命を頂いたん(頂いたのと)と同じ重さでございます」
ジョイ「なんだって?(笑)」
リラン「一生忘れません……さようならー!」
ジョイ「さよなら。(笑いながら)……気にしなくていいよ。ただの気まぐれさ……」
  
 BGM:荘厳な音楽
  

●配役/サラム、市場の客:山口勝平
ジョイ、ナレーション、タイトルコール:横山智佐
男、語り:広井王子
ビラン:三ツ矢雄二
リラン:鈴木真仁


●ドラマ終了後のトーク
 急に出演が決まったため、横山さんが「急にすみません」と謝ると、ゲストの鈴木真仁さんは「冷や汗をかきました」と正直に告白した。かたや、アドリブ満載だった三ツ矢雄二さんは「原稿見たら読むのが仕事ですから」と答えたため、広井さんが「読んでないじゃん、ちっとも」と物言いをつけた。しかし、三ツ矢さんはアドリブを否定。

三ツ矢「うっそ、原稿通り!」
広井 「うっそだよー!」
三ツ矢「えっ、原稿通り〜」
横山 「三ツ矢さんのだけ、あぶり出しとかなってんじゃないの?(笑)」
広井 「勝平ちゃん、おろおろしてたよね〜」
山口 「素で笑ってましたよね」
三ツ矢「ちょっと創意工夫したみたって感じ〜」

 とうとうアドリブを認めた三ツ矢さんに、「ほとんど創意工夫だもの、これ」とあきれる広井さんであった。

●出演はがき
◆すがのさん(埼玉県)
 「リラン」
 貧しい家庭に育った少女で、竜の一族の血を持っていることを本人は知らない。その目覚めの時がいつか来る。

 鈴木真仁さんが演じたリランの設定を聞いて、横山さんは「また出てくるんですかね?」と笑いながらコメント。広井さんは「わっかんない」と言いながら、次に出てくるときにはしっかり本読みするようにアドバイスした。

◆ナイトライダーさん(茨城県)
 「竜目石(りゅうがんせき)」
 竜の目のような輝きをする石。身につけると、体の細胞が活性化する。パワーを生み出す石。おもに東の国で産出する。

 横山さんは「みんないろいろ考えてくれますねぇ〜」と感心した。

 ゲストの三ツ矢雄二さんは、「いろいろ考えてくれるんなら、わたしの役名も考えていただきたい」、「名前をください」と直訴。結果、三ツ矢さん自身があげた"ビラン"を広井さんが採用し、店主の名前は"ビラン"に決定した。

 横山さんが、鈴木真仁さんにドラマの感想を聞いた。

鈴木「いやいや、なんかにぎやかで、さわやか、では、ない……」

 「さわやかではない」という鈴木さんのコメントでスタジオ中は一時騒然となったが、横山さんが「真仁ちゃんは、けっこうこうやって、思いつきでヘロッとしゃべったりします」と絶妙のフォロー。

 続いて、横山さんが三ツ矢さんにドラマの感想を聞いた。「久しぶりで緊張した」、「もっと生き生きできたのになぁ〜」と感想を述べる三ツ矢さんに、横山さんは「充分なのに」とガハハ笑い。みんなも大笑いして、最後まで三ツ矢さんに笑わせられたドラマとなった。

 最後に、横山さんはゲストの三ツ矢さんと鈴木さんにお礼を言い、いつものように投稿を呼びかけてコーナー終了。


2004年10月23日放送マル天ダイジェストはこちら


 

なんかなし
 福岡地方で使う言葉で、標準語で言うと「とりあえず」。福岡出身の山口さんならではのアドリブと思われる。

 
 


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