| タイトルコール | 「連続ラジオドラマ。ミラージュオブサーガ。熱砂の夜祭り、その2」 |
| 語り | 「すべては砂に覆いつくされていた。愛や夢や希望。どんなに輝くそれらもすべて砂に沈む。ここはハピアス。はるか彼方の過去。砂の黙示録第4節より」 |
| ナレーション | 「ここはハピアスの南、イケイアから下った小さな国々が集まるところ。人々は"ゲルトスラン"と呼んでいる。それは古代ハピアスの言葉で、"陽気な女神たち"……という意味だと伝えられている」 |
サラム
| 「ジョイの姐さん……、大好きだった大佐、行っちゃいましたね」 |
| ジョイ | 「うっふふふ……(突然笑い出す)」 |
サラム
| 「な、なにがおかしいんです。こうゆう場合は、別れの涙を……」 |
| ジョイ | 「バッカだねえ、あんたは」 |
| サラム | 「なにがです?」 |
| ジョイ | 「いいかい。あたしが本気で付き合ってたと思う?」 |
| サラム | 「え? まさか、芝居?」 |
| ジョイ | 「当たり前だろ。あたしが女に惚れるわけないだろ? ほーら、ごらん」 |
| サラム | 「あ、それ! 大佐の金袋」 |
| ジョイ | 「別れが辛い、せめてこれを……って」 |
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| SE:金の落ちる音 |
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| サラム | 「うへえええ! 金貨がなんだこりゃ、ひいふうみいよ……10の20……わ、35枚! 店の1軒や2軒買えますぜ!」 |
| ジョイ | 「ふふっ、パーッと使って遊ぼう! しょせんあぶく銭さ」 |
| サラム | 「あ、姐さん……」 |
| ジョイ | 「もうすぐ夜祭りじゃないか。そこで遣おう」 |
| サラム | 「でも、姐さんは闇商人から、命の薬を買わないと。悪い事は言わねえから、金は大事にしたほうがいい。せっかくの大佐の好意なんだ」 |
| ジョイ | 「こっちの気持ちが嘘っぱちなんだ。好意を後生大事に抱えるわけにゃあいかないだろ」 |
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| BGM:明るく賑やかな雰囲気 SE:町のざわめき |
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| 男 | 「お〜い、シミタレイ。どこ行くんだ」 |
| シミタレイ | 「へっ! 祭りの準備とかで、ショバを追い出されちまったんだよぉ!」 |
| 男 | 「はっ、しょうがねえな。大方ジモンドの親分に金渡さなかったんだろ?」 |
| シミタレイ | 「冗談じゃねえ! そりゃあもう高い寄付を出したんだぜ。それなのに、祭りの間は他の店に貸すからって……ひでえもんだ。あ〜あ、祭りなんか大嫌いだ」 |
| 男 | 「はははは! まあ、ボヤくなって。祭りは10日もすりゃ終わるじゃねえか」 |
| シミタレイ | 「10日もどこにいりゃいいんだよ……」 |
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| SE:台車を引く音 |
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| 男 | 「へっ。普段しみったれてるからよ、肝心な時に損するんよ。あんな商売にはいい場所を、みすみす他のヤツに明け渡さなきゃならねえなんてよ……まあ、自業自得だな。さ〜あ! おいらも商売、商売っと」 |
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| BGM小さくなっていく SE:扉をノックする音 |
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| ジョイ | 「はい。どなた?」 |
| カップス | 「ハスキルの者です。ジョイ、あなたにお伝えする事があり、参上いたしました」 |
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| SE:ドアが開く |
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| ジョイ | 「なに?」 |
| カップス | 「いや、いや。なんと言っていいか……素晴らしいですな……。しかし、あまりに無防備すぎませんか」 |
| ジョイ | 「あたしは寝るときは何もつけないの。で、用事はなに?」 |
カップス
| 「は、はい。ウーナ・ハスキル様から、あなたへ。命の薬は必ず手配する。条件は、祭りに来る帝国の将軍デブルの懐にある手紙を盗み取れ。その手紙と交換しよう、というご伝言です」 |
ジョイ
| 「わかった、なんとかしよう」 |
カップス
| 「わたくしはカップス。祭りの終わるころにまたお伺いします。ではこれにて、お風邪をひかないように」 |
ジョイ
| 「ふ……余計なお世話だよ」 |