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ICON ミラージュ オブ サーガ 第71回 〜黒の円舞曲〜その6


タイトルコール「連続ラジオドラマ。ミラージュオブサーガ。黒の円舞曲 その6」
語り「すべては砂に覆いつくされていた。愛や夢や希望。どんなに輝くそれらも、すべて砂に沈む。ここはハピアス。はるか彼方の過去。砂の黙示録第4節より」


BGM:弦楽奏曲

ジェームス「ああ、なんていい香りだ……。コレットがわたしの部屋にリリックの花をたくさん飾ってくれたんだね」
スノードン伯爵夫人(以下、スノードン)「陛下……」
ジェームス「あ……、ああ! スノードン伯爵夫人、良いところへ。さぁ、中にどうぞ」
スノードン「今日は、陛下に折り入ってお話が……」
ジェームス「ね、いい香りでしょ? スノードン伯爵夫人」
スノードン「あ、は、はい。良い香りでございますねぇ」
ジェームス「ほら、人形たちも喜んでいます。……あれ? ……あれはなんだ? 見たこと事もない人形が……」
スノードン「そのことでございます……」
ジェームス「え。伯爵夫人は、……この人形のことで来たのですか?」
スノードン「はい……。その人形は、さきほどグレイがここに運んだものです」
ジェームス「グレイが、わたしに?」
スノードン「ええ。"貢ぎ物"だと」
ジェームス「はぁ、すごい人形だね! 生きているみたいだ。あ、でも。この人形は庭師のコレットによく似ているよ」
スノードン「たぶんグレイがモデルにしたのでしょう。で、その貢ぎ物の訳は、と申しますと」
ジェームス「わかってるよ。グレイはまたわたしのそばに仕えたいと申したのであろう? その仲介役にあなたが来たんですよね」
スノードン「あ、は、はい! ご聡明な国王陛下」
ジェームス「ふ、いいだろう。1度勝手にやめたグレイだが、わたしは嫌いではない。再び余のそばに仕えることを許そう」
スノードン「はい。そう伝えます」


BGM:弦楽奏曲(一旦大きくなってから、フェードアウト)

客1「おいばあさん。酒だ、酒!」
ばあさん「あ、はい。ただいま。……よっこらしょっと、はいはい(ゆっくりと)」
客1「や、遅ぇなぁ、おい!」
ばあさん「お注ぎしま……、あ、こぼしちゃった」
客1「お、おい、おい! ちっ!」
ばあさん「あ、ごめんな、ごめんな」
客1「ばあさん、ばあさん、ばあさん、ばあさん!」
ばあさん「はいはい、お注ぎしましたよ」
客1「ところでよ、ばあさんは、国王陛下の秘密っての知ってるかよ? え?」
ばあさん「国王陛下の……」
客1「うんうん!」
ばあさん「へ?」
客1「"へ"じゃねぇよ!」
ばあさん「へ?!」
客1「秘密!」
ばあさん「ハハ、いや、知りません……」
客1「じゃあ教えてやろうか?」
ばあさん「いいや、そんな! とーんでもねえ、畏れ多いことを……。罰が当たりますぅ」
客1「罰が当たってるのはぁ、……国王様なンだよ!」
ばあさん「なんで国王様に罰が当たるんですか?」
客1「それよぉ! これはな、王宮の秘密なんだが……え、まあ……、知ってもしょうかないやな、こんなボロ酒場のばあさんが……」
ばあさん「ああ、じらさないで、教えておくれよ。……あ、この酒はタダでいいですから」
客1「おっ! そうかい? えへっ、なんか悪いなぁ〜……へっ、じゃあ、ほんの酒代かわりにご披露するかぁ〜。いやね、国王陛下には前々から変な噂があるんだぁ〜。なんでも、"女がダメらしい"っていう。だから、お后が決まらないんだと」
ばあさん「それは、少し聞いたことがあります」
客1「な? な? 聞いたことあるだろ?」
ばあさん「はい」
客1「ところが、その女嫌いってのは、実は人形マニアだってことらしんだぁ〜。ご自分のお部屋に、人形たちを飾り、夜になるとご一緒にベッドに入っていらっしゃるんだとぉ!」
ばあさん「びっくりだぁ〜」
客1「びっくりだーー」
ばあさん「ほんとにそんなことがあるんですかぁ?」
客1「あるんですよ」
ばあさん「人形と、ベットに入ってなにが嬉しいんだろ……?」
客1「ねーー?」
ばあさん「なぁんで、そんなことを?」
客1「あ、いやいや。それがな? ……実は、……崇りらしんだ」
ばあさん「たたり? え、なんのでございますか?」
客1「ほれ……先代の国王陛下ジョージ様の……」
ばあさん「ジョージ様は、たしか、北の蛮族との戦いで討ち死になさったはず」
客1「そう、そう! だが、あのとき、今の国王陛下ジェームス様は、第1軍を率いる将軍だった。ジェームス様はジョージ国王を助けられたのに助けなかったっていう噂がある。そして! 死んだジョージ様のたたりがジェームス様に……。世継ぎが出来ないように、と……」
ばあさん「びっくりだーーー!」
客1「びっくりだーー!」


BGM:ピアノ狂想曲

●配役/ジェームス、客1:山口勝平/タイトルコール、スノードン伯爵夫人:横山智佐
語り、ばあさん:広井王子


●ドラマ終了後のトーク
 横山さんは、ドラマが終わると「何で、(この客1は)こんなに秘密知ってるの?」と、広井さんに質問。

 広井さんは「噂話だよ」と軽く流し、山口さんは、「ただの物知りです」と断定した。

●出演はがき
◆なぎさばんばんさん(東京都)
 「酒場の情報屋ナイス」
 噂話が得意。その噂話のほとんどが真実にかわってゆくという。

 客1に、実は名前があった事が判明。しかし、その設定を聞くと横山さんは「怖いじゃん」と感想をもらし、「『恐怖新聞』みたいじゃん」と例えた。

●投稿はがき
◆カモメ係長さん(東京都)
「ヴィーナスコロン」
 これをつければどんな女性も男性にモテモテ! だけど、この香水を使うたびに1才づつ、自分の身体が老いる。

 広井さんが、投稿を読み終わると、横山さんは「えーー、イヤだなぁ。(歳を老いるのは)身体だけ? 顔は?」と、確認。広井さんは、「(顔も)身体の一部じゃないの?」とあきれたように答えた。

2004年9月25日放送マル天ダイジェストはこちら



 
『恐怖新聞』
 漫画家である、つのだじろうの代表作のひとつ。内容は、主人公"鬼形 礼(きがた れい)"の元に、ある日突然新聞が届けられ、その新聞に書かれた怖い内容が、次々に実際に起きてしまうというオカルト漫画。
 
 


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