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ICON ミラージュ オブ サーガ 第66回〜黒の円舞曲〜その1

タイトルコール 「連続ラジオドラマ、ミラージュオブサーガ。〜黒の円舞曲〜その1」
語り 「すべては砂に覆いつくされていた。愛や、夢や、希望。どんなに輝くそれらも、すべて砂に沈む。ここはハピアス。はるか彼方の過去。〜砂の黙示録第4節より〜」
コレット 「ここは帝国の北の外れ。小さなクレーター集落が集まるサンドバレー。ここには集落を束ねる若き王がいる。その名をジェームス。いま彼は、このサンドバレー王国を帝国に負けない王国にしようという理想に燃えていた。
私は王国の庭師ムスタキの娘、コレット。私はジェームス王が大好き。まだ1度、ほんのちょっと、横顔を拝見しただけなのだけれど……でも、そのとき、この小さな胸がキュンとときめいたのです……きっと、これは恋だと思います……」
   
  BGM:円舞曲(次第に小さくなって)
   
ジェームス 「今宵は、なんとよい舞踏会だ。大勢の王族が集まってきている……」
侍従 「はああい。招待状を差し上げた方々は、みなお越し下さいました、国王陛下。あそこで踊っておられるのが、グラ帝国の次の王たる、パロン・グラ皇子であらせられます」
ジェームス 「ほう……。なんとも優雅な方だな。だが踊りは上手だが、はたして戦場ではいかがなものか……」
侍従 「はい。たしかに……しかし戦場には第2皇子ザッパ様や第3皇子リオン様がいらっしゃいます。帝国は盤石でございますよ」
ジェームス 「そうか……我が王国、サンドバレーはまだまだひ弱だな」
侍従 「それはこれから……陛下がよいお后様をめとられて、強いお子たちを儲けられ、強い王国をお築きになればよろしいのでございます」
ジェームス 「うん! そうしよう。いつか帝国に負けない強い王国にしてみせよう」
グレイ 「……国王陛下」
ジェームス 「おお、魔術師グレイではないか。久しいな」
グレイ 「はっ」
ジェームス 「何をしておった?」
グレイ 「諸国を周っておりました」
侍従 「これ、グレイ。お前をこの舞踏会に招待した覚えはないぞ!」
グレイ 「これは心外な。侍従殿はお忘れですかな。私は陛下直属の魔術師でございますよ」
侍従 「それは過去のことじゃ。すでにその任は、解かれたはずだ!」
ジェームス 「じい。よいではないか。今宵はよき日だ。争いごとは似合わぬ……」
侍従 「ま、は、は、は、はい」
ジェームス 「楽しむがよい、グレイ」
グレイ 「はい」
   
  BGM:円舞曲(一時的に大きくなって次第に小さくなる)
  SE:水の流れる音
   
グレイ 「あー、暑い……これ、そこの女。王宮の庭先で何をしておる?」
コレット 「あ、はい……わたしは王宮の庭師ムスタキの娘でコレットと言います。庭の外れの、あそこの木の向こう側にある小屋が私の家なのです」
グレイ 「ほう。お前がムスタキの娘か……この庭でよく走り回っていたなぁ……」
コレット 「あのう……あなたは?」
グレイ 「はっはっはっ、魔術師グレイ。この王家のお抱えであったが、ある事情で、諸国を旅していた」
コレット 「ああぁ、思い出した」
グレイ 「あははは」
コレット 「グレイ様ですね。私にお花の首飾りや、魔法の子猫をくれた」
グレイ 「うんうん、思い出してくれたか……で、今は……ほう、恋をしているのだな? どれ、その透き通った瞳を見せてごらん。う〜ん、これは大層な恋だ……叶わぬ恋だなぁ……」
コレット 「だめです! 人の心を盗み見しては。これは誰にも言えない私だけの密かな恋なのですから……」
グレイ 「その恋、叶えて見せようか!」
コレット 「えっ! まさか……ほ、本当ですか。グレイ様」
   
  BGM:円舞曲(ふたたび大きくなって)
   

●配役/コレット、タイトルコール:横山智佐/ジェームス:山口勝平
/グレイ、侍従、語り:広井王子

●ドラマ終了後のトーク
 新シリーズのドラマは出演者一同に好評の様子。

 広井さんは、"グレイは悪い人”と横山さんに断定されると、笑ってごまかした。広井さんの様子を見た山口さんは、コレットと若き王の悲劇的な結末を予測。横山さんは、「幸せになりたいよーっ」と広井さんに訴えた。

●出演はがき
◆柏葉さん(東京都)
 コレット。
 王宮の庭師の娘。可憐な乙女。魔術師に心を奪われ花となってしまう。


 横山さんは、"花になってしまう"と聞き、「エエーッ」と驚きの声を上げた。広井さんは、庭師の娘という設定のみを採用したとのこと。その先はまだ未知数の様子。

◆蓮さん(埼玉県)
 魔術師グレイ。
 とある国の王であったが、魔術師に身をやつした。穏健そうだが、実は猛毒の心を持っている。


 この設定投稿に、「やっぱ、悪者なんだ」と山口さんは納得した。

2004年8月14日放送マル天ダイジェストはこちら


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