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ICON デビルBOX 第95回 第3章 〜明日への扉〜 その5
タイトルコール「連続ラジオドラマ、デビルBOX 第3章 〜明日への扉〜 その5」
語り「ごきげんよう、明けそめる世紀のあけぼのよ!
 ほかのものが呪おうとかまわない。
 ぼくは恐れることなく、この歌をおまえに捧げよう。
 アウグストゥスのローマ再建のとき、若者や生娘の唱歌隊のホラチウスが与えたという、あの歌に似た調べを。
 サタンの狂熱のともしびが消え、すべての争いが終焉したあとの、静寂と調和を歌にしよう。(ベンジャミン・コールの手帳より)」
  
フェイ(独白)「中身が薄くなったぬいぐるみのクロックに、綿クズをつめてあげた。つめすぎたみたいで、クロックが破裂した」
  
フェイ  「ク、ロック……っ、クロック大丈夫ー!?」
クロック 「ぷしゅ〜……」
  
 BGM:メインテーマフェードアウト
  
フェイ(独白)「大丈夫なわけはなかった。見ればわかる。床の上に、クロックの残骸が散らばっていた。悲しさとおかしさが同時に襲ってきた。それで、泣きながら笑ってしまった」
  
フェイ  「えっ、へっ、へへへ、へへへへっ、いひ〜いひ〜ひひひっ……あっ、そうだっ!」
  
フェイ(独白)「あたしは天才だ。魔法を使えばいい!」
  
フェイ  「えーと、ぬいぐるいみを元にもどす魔法〜、と……」
  
フェイ(独白)「どうしたことだ。魔法を思いつかない。そもそも、ぬいぐるみを元にもどす魔法などというものが存在するのだろうかぁ〜? いやいや、習ったような気もする。あ〜〜、だけど思い出せない……」
  
 SE:ノックの音
  
フェイ  「は、はい。だれ?」
  
 BGM:明るくコミカルな音楽
  
ザンジバル「陛下の家臣、"ザンジバル"と申します(滝口順平さん風に)」
フェイ  「どうぞ!」
  
フェイ(独白)「ドアを開けると、背の高い、馬男が立っていた」
  
ザンジバル「だれもが、あたくしを初めて見ると、そのようにお口をあーんぐり空いてしまうのです。お気になさらなくてよろしいのですよ、フェイ姫さま。どうせ、あたくしは、どこの馬の骨ともわからぬ輩。どのような悪口も馬耳東風。旨いものには目がない、ウマカッチャンだ。ヒヒーーン!」
フェイ  「どこの馬の骨ですか? いや、何のご用ですかっ?」
ザンジバル「失礼いたしました。(舌打ちして)えーと、陛下が申されますように、えー、夕食のお好みを……うわぁーおー! なななな、な、なんです、この部屋の散らかりようは!!」
フェイ  「あのぅ〜、これは、あの……ぬいぐるみのクロックが、っ、あの、破裂しちゃったんです!」
ザンジバル「そ、それは、大変! 早速修復しましょう!」
  
フェイ(独白)「ザンジバルが、床に散らばったクロックの破片を集めて、部屋を出て行った」
  
 BGM:フェードアウト
 SE:再びノックの音
  
フェイ  「はい」
  
フェイ(独白)「もう出来たのだろうか? すぐにドアを開けた」
  
 SE:ドアを開ける音
  
フェイ(独白)「と、そこには別な男が立っていた……」
  
 BGM:怪しい感じの音楽
  
フェイ  「誰ですかっ?」
バックス 「俺の名は"バックス"。殺し屋バックス。お嬢さん、そんなに無警戒にドアを開けるもんじゃない。命が、いくつあってもたりないよ(カッコつけた感じで)」
  
フェイ(独白)「殺し屋の冷たく光る目を見つめて、でも頭は高速で回転していた。魔法を使うか、それとも……」
  
フェイ  「えいっ!」
  
フェイ(独白)「呪文を唱えてる暇はないようだった。だからケリを入れた」
  
バックス 「う〜ん〜、きれいな足だ。殺してしまうには惜しい足だ。この曲線は芸術的だ。だが、お嬢さんは、ドアを開けた、無警戒にねぇ〜。そこに、死があることに気づかずに。それは、あなたの若さゆえの過ちだ。幼さゆえの罪だ……」
  
 SE:銃声
  
フェイ(独白)「ヤバイっ! こいつ本物だ! 躊躇(ちゅうちょ)することなくあたしを撃った。銃弾は、あたしの心臓を見事に貫通した」
  
 BGM:怪しい感じの音楽がだんだん大きくなる
  
バックス 「さようなら。魔王の姫。血液を凍らせる、その"竜の爪の銃弾"で永遠の眠りにおつきなさい……アディオス」
  
 SE:足音が去る
  
フェイ(独白)「殺し屋が去ってゆく……意識がにごる……」
  
 BGM:テーマ音楽
  

●配役/タイトルコール、フェイ:横山智佐/クロック:山口勝平
/語り:広井王子/ザンジバル:山中崇史/バックス:茅野イサム


●ドラマ終了後のトーク
 横山さんが配役を紹介すると、広井さんと山口さんは「どうもありがとうございました」とゲストのふたりにお礼を言った。

 そんな中、マル天に初めて参加した山中さんは、コーナーの段取りがわからないのか遠慮がち。山中さんは、これ以降はフリーな会話で大丈夫か確認してから話に参加した。

 最初の話題は、山中さんの怪演技の話。山口さんが「滝口順平さんぽかった」と言えば、横山さんは「おしおきじゃ〜ん」と滝口さん風に物真似して同意した。

 山中さんは、最初は「ダメでした?」と自信なげだったが、広井さんから「かなり良い線で、声優業界にも行けちゃうよ!?」と褒められ、山口さんからも「(声優業界に)行けます、行けます!」と太鼓判を押され、一転「本当ですか!?」と喜んだ。

 次に、山口さんは、もうひとりのゲストの茅野さんに話を振った。

 山口さんは、茅野さんに「ダメだ、そんな格好いい声でしゃべっちゃ!」、「商売あがったりだ!」とやきもち気味に発言。"格好いい声"については、横山さんも「演出家のくせに!」と笑いながら同意した。

 山中さんが、茅野さんが拳銃を撃つシーンで手元で拳銃を回す真似をしていたと暴露すると、横山さんは「テレビ的だなぁ〜」と苦笑い。

広井「ずいぶん喋ってなかったんじゃない? セリフ」
茅野「いや、もう俺、実はすげぇまだ(心臓が)バクバクして……」
広井・山口「あはははは(笑)」
横山「えぇー!?」
茅野「はじまる前までは、俺わりと"ふえっへっへぇ〜"と思ってたんだけど。もう、だって、これ、この間この番組に出していただいて以来(のセリフ)ですよ」

 2005年12月17日放送のマル天にゲスト出演して以来のセリフと聞き、驚く一同であった。

●出演はがき
◆ゆきじさん(東京都)
 「ザンジバル」
 オーロン伯爵の忠実な家臣。オーロンが馬に魔法をかけて人間にした。とても料理が上手。

 山中さんが演じたキャラの投稿。茅野さんは、料理上手という設定にウケていた。
◆セレンさん(神奈川県)
 「殺し屋バックス」
 皮肉屋で、残忍。女性の足が好き。"竜の爪"を銃弾に使う。その効果は魔界の者には絶大。魔界の血を凍らせてしまう。

 茅野さんが演じたキャラの投稿。横山さんは、"凍らせて殺す"という設定に「キレイに死ねるのかな?」と興味津々の様子。山口さんは、「(凍った人を)解凍したら生き返るかな?」と素朴な疑問を投げかけた。

 横山さんは、"殺し屋バックス"を演じた茅野さんに、女性のどこが好きか話を振った。

 茅野さんは、偶然にも投稿と同じく"足が好き"だそうだ。これには横山さんや広井さんもビックリ。しかし、同じ劇団で茅野さんをよく知る山中さんは、"皮肉屋で残忍"というところも含めて「茅野さんにピッタリですよ」と発言し、笑いを誘った。

茅野「"OLの足"が好き」
広井「なに、"OLの足"って?」
山口「ものすごいピンポイントなんだ!」
広井「ピンポイントだよ!」
横山「女性は女性でも、役者はダメなんですか?(笑いながら)」
山口「OLじゃないとダメなんだ?」
広井「OLさんの足が好きなの?」
茅野「あの〜、ストッキングを履いているところが……」
一同「あぁー!」
茅野「(自分が)知らない世界だから……」

 茅野さんは、OLにこだわったのは、舞台女優だと意外にストッキングを履いていないからだと理由を補足したため、横山さんも納得した。

 広井さんは、『ファイアスターター』という小説に出てくる殺し屋の設定が、女性の靴が好きで殺した女性の靴の匂いを嗅ぐのが好きな"変質的な殺し屋"だと紹介し、茅野さんが演じたキャラに近いと指摘。山中さんも、「わりと茅野さんに近いかも」と広井さんに同意した。

 最後に、茅野さんと山中さんには来週も同じ役でラジオドラマに出演してもらうと、横山さんが紹介した。

2007年2月10日放送マル天ダイジェストはこちら



  滝口順平さん
 ベテランの声優でありナレーター。声優としては、「おしおきだべぇ〜」のセリフで有名な『ヤッターマン』のドクロベエ役をはじめとした『タイムボカンシリーズ』の親玉系キャラ役が有名で、『ぶらり途中下車の旅』のナレーター等でも知られる。

『ファイアスターター』
 スティーヴン・キング原作の小説で、『炎の少女チャーリー』というタイトルで映画化もされた。後に、宮部みゆきさんの小説『クロスファイア』に多大な影響を与えた作品でもある。
 広井さんが紹介した"変質的な殺し屋"とは、主人公の少女チャーリーを執拗に追いかける、ジョージ・レインバードのことと思われる。
 
 

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