Top 見る・読む 参加する ご案内
ICON デビルBOX 第93回 第3章 〜明日への扉〜 その3
   
タイトルコール「連続ラジオドラマ、デビルBOX 第3章 〜明日への扉〜 その3」
語り「ごきげんよう、明けそめる世紀のあけぼのよ!
 ほかのものが呪おうとかまわない。
 ぼくは恐れることなく、この歌をおまえに捧げよう。
 アウグストゥスのローマ再建のとき、若者や生娘の唱歌隊のホラチウスが与えたという、あの歌に似た調べを。
 サタンの狂熱のともしびが消え、すべての争いが終焉したあとの静寂と調和を歌にしよう。(ベンジャミン・コールの手帳より)」
 
 BGM:テーマ音楽
 
フェイ(独白)「辛い旅がつづいた。王妃の陰謀に加担した魔界騎士団たちが、次々に襲いかかってきた。
 父上がさずけてくれたデビルBOXはあたしを守り、強力な騎士団たちをしりぞけていった。
 たくさん戦い、たくさん夢を見ました。
 悪夢もあったけど、むかし父上と遊んだころの夢を見ました。
 魔王である父上は、いつも怖い顔をしているけど、あたしにだけは笑ってくれた。
 その笑顔は、いつもちょっと困ったようないびつだったことを思い出した。
 たぶん、父上は不器用なのだ。愛情を娘にどう表現していいのかわからなかったのだろう」
 
 BGM:音楽フェードアウト
 
クロック「フェイ!」
フェイ「なに、クロック?」
クロック「寒くなってきたよ」
フェイ「ぬいぐるみなのに寒いのぉ?」
クロック「うん。なんだか背中がとても寒い」
フェイ「どれどれ。はっ! あーら大変! 背中の縫い目が破れて中身が出てるじゃない」
クロック「えー! うえ〜ん。中身出ちゃったら、ぼく死んじゃうの?」
フェイ(独白)「ぬいぐるみが死ぬなんてことがあるのだろうか。
 そもそもぬいぐるみの中身は綿クズだ。
 外に出てしまったら、またつめなおせばいいんじゃないの?」
クロック「すごく寒いよ……フェイ」
フェイ「背中、縫ってあげる!」
フェイ(独白)「あたしは、バスのなかで針を探した。
 針金があったので、そこに糸をくくりつけて、クロックの背中を縫った」
フェイ「……どう?」
クロック「うん。だいぶいい。寒くなくなった。
 んだけど、なんだか、おなかに力が入らないな……」
フェイ(独白)「そうか、気がつかないうちに綿が飛び散ってしまったのだ」
フェイ「町についたら綿をたくさん詰めてあげる!」
クロック「うん……あ、見て、ほら向こうに町が見える」
 
 BGM:管楽器による音楽
 
フェイ(独白)「その町は氷に覆われた町だった。そこが、ノース・グリッグ。北限のオオカミの砦(とりで)だ」
クロック「ねえ、町は氷に閉ざされているよ。どうやって入るんだろう?」
フェイ(独白)「町全体が厚い氷に閉ざされていた。どこにも入口らしき場所がない」
クロック「ねえ、ここに"ノース・グリッグ"って書いてあるよ。ほら、ここ」
フェイ(独白)「氷の中に、ノース・グリッグという文字と、叔父上の紋章が輝いていた」
フェイ「あれ!?」
クロック「なに、どうした?」
フェイ「ほら、これ! この小さな穴。
 これって、もしかしたら、このデビルBOXを入れるのかも……」
クロック「やってごらんよ」
フェイ「うんっ!」
フェイ(独白)「あたしは首にかけたデビルBOXをはずして、その穴に差し入れた」
 
 SE:氷が割れる地響きの音
 
クロック「うわあああああ! 氷がさけてゆくっ!」
 
 BGM:テーマ音楽
 

●配役/タイトルコール、フェイ:横山智佐/クロック:山口勝平/語り:広井王子


●ドラマ終了後のトーク
 横山さんがモノローグのセリフひとつで色々物語が進んでしまったこと指摘すると、広井さんは「終りに向かって、どんどん飛ばして」と説明した。

●出演はがき
◆ゆりあ21さん(東京都)
 「氷におおわれた町ノース・グリッグ」
 その氷を溶かすのはデビルBOXしかない。

 設定を聞いた横山さんは、「大丈夫なのかな? (氷を)溶かしちゃったらおぼれちゃわないのかな?」と物語の住人のことを心配した。

 一方、山口さんは「デビルBOXで氷がとける」という設定を知って、クロックのセリフで「氷がさけていく」と言ってしまったことを広井さんに確認。

 広井さんは、投稿では「とける」となっていたが、お話的に「さける」という演出に変えたことを説明した。

 説明を聞いた山口さんは、「そっか、良かった! 小心者だから、ずっとドキドキしてた」と心のうちを明かした。


2007年1月27日放送マル天ダイジェストはこちら



前へ ラジオドラマTOPへ戻る 次へ
PageTopへサイトマップへ
著作権についての考え方