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ICON デビルBOX 第86回 第3章 〜銀色のセレナーデ〜 その3
タイトルコール「連続ラジオドラマ、デビルBOX 第3章 〜銀色のセレナーデ〜 その3」
語り「ごきげんよう、明けそめる世紀のあけぼのよ!
 ほかのものが呪おうとかまわない。
 ぼくは恐れることなく、この歌をおまえに捧げよう。
 アウグストゥスのローマ再建のとき、若者や生娘の唱歌隊のホラチウスが与えたという、あの歌に似た調べを。
 サタンの狂熱のともしびが消え、すべての争いが終焉したあとの静寂と調和を歌にしよう。(ベンジャミン・コールの手帳より)」
  
ランディ「泣くな……フェイ」
フェイ「でも……アンクに何もしてあげられなかった。迷惑ばかりかけていた(涙声)」
ランディ「人生って、そんなものだから」
フェイ「どんなものなのよー!(泣)」
ランディ「思い通りになったと思っても、すぐに手の中からこぼれ落ちる。それが人生だ。自分のもののようで、決して自分の自由にはなりゃしない」
フェイ「ランディ! あなた、アンクを生き返らせる魔法知らない? 銀の鋼の刃(やいば)の効力を消し去る魔法?」
ランディ「おれは、だらしない魔物だ……そんな高度な魔法を使えるなら、こんな堕落はしなかっただろう」
フェイ「ひー、役立たず! あぁぁぁ、アンクーーー!」
フェイ(独白)「あたしは一晩泣いた。ランディは、そっとあたしの肩に毛布を掛けると、アンクを抱いて消えた……あたしは、デビルBOXをにぎりしめて、ひとりで眠った」
  
 BGM:メインテーマフェードアウト
  
クロック「こんばんわ?」
フェイ(独白)「ドアの向こうで声がした。あたしは無意識にデビルBOXを強く握る」
フェイ「はい。誰?」
クロック「クロックです。えーと、アンクさんのご注文です」
フェイ「アンクが?」
フェイ(独白)「あたしは警戒しながらドアを少し開けた。ドアの前に、ちょっと大きめの黒い"熊"のぬいぐるみがあった」
  
 BGM:とぼけたような滑稽な音楽
  
クロック「こんばんわ」
フェイ(独白)「ぬいぐるみがしゃべっていた。最新のおもちゃだろうか? アンクはなんで、こんなものを注文したのだろう?」
クロック「中に入れて下さい」
フェイ(独白)「ぬいぐるみはドアの隙間から、勝手に中に入ってきた」
クロック「アンクさんですか?」
フェイ「いいえ。あたしはフェイ。でも、その名前で呼ばないで」
クロック「じゃ、なんて呼べばいいのですか?」
フェイ「そうね、今日の気分は、リリカ」
クロック「では、リリカさん。えーと、アンクさんは?」
フェイ「アンクはいないわ」
クロック「そうですか。では、フェイさん。もとい、リリカさんに、アンクさんからのクリスマスプレゼントです! はい」
フェイ(独白)「クロックというぬいぐるみは、あたしの前で得意げに微笑んだ」
フェイ「プレゼントって? どこに?」
クロック「やだな。ぼくです。ぼくがアンクさんからのプレゼントです。ぬいぐるみのクロック」
フェイ「やっぱり、あんたはぬいぐるみなんだ。"熊"の」
クロック「"犬"です」
フェイ「あー、犬か。でも、あたし、ぬいぐみキライ」
クロック「キライですか。では注文者のサインを頂ければ、返品出来ます」
フェイ「注文者って」
クロック「アンクさんの」
フェイ「アンクは、いないわ」
クロック「じゃ、返品出来ません。残念ですが、ぼくはここに置いてもらいます。っていうか、あなたの所有物になったわけです。それから、ぼくは知能がありますから、捨てることは出来ません。もちろん壊すことも出来ません。どうぞ、よろしく」
フェイ(独白)「アンクがいなくなって、まるでアンクのかわりのように、黒い犬のぬいぐるみが届けられた……メリークリスマス」
  
 BGM:メインテーマ
  

●配役/タイトルコール、フェイ:横山智佐/クロック:山口勝平
/語り、ランディ:広井王子


●ドラマ終了後のトーク
 ドラマ終了後、横山さんは「悲しい話じゃねぇか」、「なにがメリークリスマスじゃ」と涙をためながらコメント。

 「そうだ、思い出した。アンクは先週死んだんだ」と山口さんも言い出すと、広井さんは「死んでないって! "1000年の眠りについた"って言ってんのにさ」と訂正。

 広井さんが、アンクの代わりにぬいぐるみのクロックが登場したと言うと、横山さんは「"ドラえもん"まがいのが来たよ」と不服そうにコメント。

広井「今度は、ぬいぐるみといっしょに」
横山「わかりました……我慢してやる」
山口「ははは(笑)」


●出演はがき
◆未来の風さん(東京都)
『クロック』
 アンクがこどものころから持っている、時を越えるぬいぐるみ。不幸なこころを溶かすことが出来る。


 横山さんは、「アンク、いい子だね」と、アンクを褒め讃えた。

●投稿はがき
◆ゆうだいさん(神奈川県)
『悪魔マキダクラ』
 この悪魔に取り憑かれると、おしゃべりの最中に口の中をかんでしまう。長時間におよびとりつかれていると、口の中が血だらけになる恐ろしい悪魔。


 この投稿を聞き、山口さんは不機嫌に。というのも、前回の放送で山口さんは"抱き枕"と言うべきところを、"まきだくら"と噛んでしまったからだ。山口さん、「あー、おれは噛んださ」と開き直ったが、気を取り直して「クロックが出てきて新展開なりそうです」と番組を進行した。


2006年12月2日放送マル天ダイジェストはこちら



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