| タイトルコール | 「連続ラジオドラマ、デビルBOX 第3章 〜悪魔はあくまでプリンセス〜 その4」 |
| 語り | 「ごきげんよう、明けそめる世紀のあけぼのよ! ほかのものが呪おうとかまわない。 ぼくは恐れることなく、この歌をおまえに捧げよう。 アウグストゥスのローマの建国のとき、若者や生娘の唱歌隊のホラチウスが与えたという、あの歌に似た調べを。 サタンの狂熱のともしびが消え、すべての争いが終焉したあとの、静寂と調和を歌にしよう。(ベンジャミン・コールの手帳より)」 |
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| フェイ | 「お願い! 一生のお願い、アンク。ねぇー、ここから出して。あなたの望みのもの、何でもあげるわっ! んー、チュッ(キスをする音)」 |
| アンク | 「うっ……」 |
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| | BGM:格調高い音楽 |
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| アンク(独白) | 「フェイ姫様にキスをされた……ど、どうしよう……。ふっ、姫様は、本当にぼくを愛してるんだ! そ、そーでなきゃ、女性からキスなどしない。ああ〜、ぼくを愛してくれているフェイ姫様が、この奇巌城(きがんじょう)から脱出したいと望んでいる。ぼくはそれを叶えてあげなくちゃいけない! 男として、愛された男として、当然のことだ。よーし、もうどうなってもいいー。魔界の掟など、愛の前にはどーってことないのだっ! 待っていてください、フェイ姫様、必ずここから出して差し上げますっ!」 |
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| | BGM:音楽が大きくなる |
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| フェイ | 「あららアンクったら、真っ赤な顔でブツブツ言いながら駆け出していっちゃった……もうー、純情な悪魔なんだからぁ。……あ、そっかぁ、アンクとキスしたのはじめてだったっけぇ〜? 幼なじみなのにキスしてなかったんだ。まっ、その程度の幼なじみだってことだ。あぁ〜ん、誰かぁ、ここから出してくださーい……退屈だよ〜!」 |
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| | BGM:音楽が止まる |
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| コーネリア | 「お后さまに申し上げます」 |
| ジルバット | 「何事ですか、コーネリア」 |
| コーネリア | 「大魔王様におかれましては、御前会議におきまして、フェイ姫様の幽閉を解いてはどうかとのご提案……」 |
| ジルバット | 「まっ、なんてことを! それはなりません。フェイ姫は大魔王様の唯一の血族。そして、王位にいちばん近い者です。それでは、わたしの苦労が台無し……あの姫は、死ぬまで奇巌城に入れておくのですっ! いいですね、コーネリア伯爵」 |
| コーネリア | 「はい。仰せの通りに」 |
| ジルバット | 「そうそう、あなた、王宮近衛兵団の長官に任命するよう、大魔王様に進言しておきましょうね。ほほほほほほほっ」 |
| コーネリア | 「はっ、はは……ははぁ〜、よろしくお願いいたします」 |
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| | SE:土をシャベルで掘り起こす音 |
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| ベン | 「おいっ……アンク、何やってんだぁ?」 |
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| | BGM:とぼけた感じの音楽 |
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| アンク | 「しっ!」 |
| ベン | 「"しっ"ておまえ……誰もいねーよ。ここ墓場だよ!」 |
| アンク | 「ベンっ!」 |
| ベン | 「ほっ?」 |
| アンク | 「おまえはぼくの親友だよね?」 |
| ベン | 「あぁー……親友って、何?」 |
| アンク | 「親友ってのは……親の友だ」 |
| ベン | 「あぁー、そうかっ! おめぇのオヤジと俺のオヤジは友だちだったな?」 |
| アンク | 「うん、だろ?」 |
| ベン | 「たぶん俺もおまえも、と、友だちだってことか?」 |
| アンク | 「だろ?」 |
| ベン | 「うんうん……」 |
| アンク | 「だろ? じゃあこの墓から、死体をひとつ掘り起こすのを見逃してくれるよな?」 |
| ベン | 「えっ、いやいや!? そりゃダメだよ。おれ墓守だろ? これ、見逃せないよ、墓の中の死体だって……」 |
| アンク | 「親友だろ?」 |
| ベン | 「……うん、うん」 |
| アンク | 「魔界を救うための大事な魔法を行うために、どーしても、新鮮な死体が必要なんだ! なっ、頼む。あっ、ほら、これでなんか食ってきてくれよ」 |
| ベン | 「おっ!? おいこれ、金貨じゃねぇの? わ、わかった、わかった。俺これで、なんか食ってくるわ。そのあいだ、墓場で何が起こっても、おりゃ(俺は)知らないよ。俺、なんか食ってくるんだから。なっ、親友!」 |
| アンク | 「そうだよ!」 |
| ベン | 「よし! よし、おっおっ」 |
| アンク | 「さっ、行け、行け!」 |
| ベン | 「よし、行く行く行く!」 |
| アンク | 「行け、行け!」 |
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| | BGM |
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