| タイトルコール | 「連続ラジオドラマ、デビルBOX 第2章 〜転生神話〜 その2」 |
| 語り | 「想いは疾走する。
時には、思わぬ早さで、それは駆け抜ける。
そして、同時多発的に、ひとつの想いが伝播する。
そのことを時代という。
ぼくたちはいま時代を駆け抜けている。
強い想いを持って、ぼくと同じ想いの人間と接続するために……
(レイ・グリーンの日記より)」 |
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| | BGM:テーマ曲 |
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| 霧子(独白) | 「思わぬ展開になった。あたしは悪魔であったころの記憶を取り戻してしまった……それは、見えなくていいものを……見てしまうということだ」 |
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| | SE:鉄道のガード下の音 |
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| ギスベリカ | 「おーい。霧子……おいってば……待てよ、逃げるなよ」 |
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| | BGM:テーマ曲フェ−ドアウト |
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| 霧子 | 「なによー! あたしの前に出てこないでよ! ギスベリカ(いらだった様子で)」 |
| ギスベリカ | 「つれないこというなよ……同じ悪魔じゃねーの」 |
| 霧子 | 「ふん。ランクが違うでしょ! あんたは第8階級の11番。あたしは第3階級の2番。本来は口もきけないはずでしょ!」 |
| ギスベリカ | 「でも、それは、あんたが転生する前の話だろ。いまは、あんたは人間だ。はっはっはっ……時と場合によっちゃ、おれはあんたを食うことだって出来るんだぜぇ?」 |
| 霧子 | 「ふざけるなっ! なにもしてない人間を食うことなど、悪魔には出来ない」 |
| ギスベリカ | 「"なにもしてなきゃ"だろ。あんたが、人間にゆるされている以上の、欲望や怨みや憎しみを抱けば、防御がはずれる。そーすりゃ、食える!」 |
| 霧子 | 「人間の持っている防御は、そう簡単にはずれないんだ」 |
| ギスベリカ | 「そうかい? 最近、簡単にはずれるようになってるぜ。へっへっへっへっへっ……」 |
| 霧子 | 「あたしを怒らせるのかい? ……これ投げるよ」 |
| ギスベリカ | 「うぉっ、とっと! そりゃ、デビルBOX……て、てめー、そんなもの持ってやがったのか!?」 |
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| | SE:キューン(消滅音) |
| | SE:雨音 |
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| 霧子(独白) | 「汚らしい悪魔が逃げ去った。にわか雨だ。あたしは、近所の喫茶店に飛び込んだ。とりえず、ロイヤルミルクティを注文した。
なんで、人間に転生したかって……それにはいろいろ事情がある。
まず、悪魔は、その功績によってランクが上がる。ランクが上がると、あるときボーナスがもらえる。そのなかに"転生"という項目がある。かなり上級悪魔にしか許されない項目だ。転生は、悪魔稼業に疲れた上級悪魔が、まあ、余生を人間で暮らそうなんて気まぐれで選ぶ、付録みたいな項目だ。
あたしは、それを選んだ。
そして、上級悪魔ビダリアーテ・キリコは島崎霧子へ転生した」 |
| マスター | 「はい、ロイヤルミルクティーです」 |
| 霧子 | 「ありがとう」 |
| マスター | 「こんなものがあります。ご存じですか?」 |
| 霧子(独白) | 「そのマスターが取り出したものは、金色の小さなリングだった」 |
| マスター | 「天使のリングです。差し上げましょう」 |
| 霧子 | 「えー?」 |
| マスター | 「悪魔と戦うのでしょ。これがあると便利ですよ」 |
| 霧子 | 「(息をのんで)あなたは?」 |
| マスター | 「天使界の公証人です。名をスカイノート。こちらの味方を増やしているところなんです。さ、お持ち下さい」 |
| 霧子 | 「ありがとう。……でも、ずいぶん小さなリングね」 |
| マスター | 「それは手の平でにぎるんです。軽く。そうすると状況を良い方向に導きます」 |
| 霧子(独白) | 「天使のリングをゆっくり手の平に包んでみた……状況が良い方向に向かいますように……」 |
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| | BGM:再びテーマ曲 |
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