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ICON デビルBOX 第66回 第2章 〜涅槃(ねはん)〜 その4
タイトルコール「連続ラジオドラマ、デビルBOX 第2章 〜涅槃(ねはん)〜 その4」
語り「想いは疾走する。
 時には思わぬ早さでそれは駆け抜ける。
 そして、同時多発的にひとつの想いが伝播する。
 そのことを時代という。
 ぼくたちはいま、時代を駆け抜けている。
 強い想いを持って、ぼくと同じ想いの人間と接続するために……
 (レイ・グリーンの日記より)」
  
霧子(独白)「あたし、霧子。フォッグの"霧"に、こどもの"子"。19歳、独身。本を開いたら、自分のアパートから、このクサナってとこに来てしまった……そして、シルエットってヤツが現れて、"あなたは常識のわくにとらわれている"、と言った。……当たりまえでしょ、あたし常識人だもの……」
  
 SE:汽笛の音
  
霧子(独白)「あたしを乗せた豪華客船が絵の中に吸い込まれる。行く手には大海原。振り返ると、たれこめる雲を4角に切り取った窓の向こうに、今までいた世界が、絵のように浮かんでいる……。あたし、絵の中の人物になってしまった……」
  
 BGM:宮廷風の音楽
  
ジョイ  「ようこそルイ13世号へ。ご主人様。わたしくはジョイ。あなたの忠実なメイドでございます。この船でのあなたのお世話はすべて、わたくしがいたします」
霧子   「"スベタ"?」
ジョイ  「……"スベタ"、ではございません。"すべて"。上半身から下半身まで、あれもこれも、すべて! 命じられるままに。お好きに……」
  
霧子(独白)「ゴスロリ系のフランス人形。そんな感じの美少女が、命じられるままにお好きにって……ふっ、少しドキドキした」
  
シルエット「うぉふぉふぉふぉふぉふぉふぉ。ジョイは人間じゃな〜い。それは、人形でぇす。だぁ〜う、だ〜う。アイガ〜ング(愛玩具)とでも申しますかぁ〜。ねっ、おわかりでしょっ?(巻き舌で。以後同じ)」
  
霧子(独白)「シルエット侯爵の説明。アイ、ガン、グゥ〜(愛玩具)……なんだそれ? 愛しい、オモチャ?……」
  
ベロベロ 「ベ〜ロベロベロ、ベロベ〜ロぅ〜♪」
シルエット「お〜ぅ、のぅっ!」
ベロベロ 「ベロッ」
シルエット「こらっ、ベロベ〜ロ!」
ベロベロ 「ベロッ」
シルエット「ベロベロッ! なぁんだ、そぉの掃除の仕方ぁ〜は! 甲板はもっとこう、丁寧になめなさぁ〜い! そんなんじゃ、ジダンのヘッドバット食らわせますよぉ〜、もう!」
ベロベロ 「えっ?」
シルエット「なめ残しあるじゃないですかぁー!」
ベロベロ 「ナメの腰……どんな腰だ? ナメって誰?」
シルエット「おぉぅ、助詞交錯症候群だ」
ベロベロ 「女工作員! スパイがいるのかっ!」
シルエット「おぅ、重傷だぁー! 言語同断症候群だぁ」
霧子   「あのぅ?」
シルエット「あっ、なんだね、"あのぅ"とは? "あのぅ"とは、えっ、いったい何を指し示すぅ!? "あのぅ"は、園まりの親戚かぁ? "このぉーわた"の友達かぁ?」
霧子   「おっしゃっているのは、代名詞"あ"に格助詞"の"のついた連体です。"あの、赤い花"とか……。いや、あたしは"あのう?"と言ったんです。"あの"のうしろに"う"がついているんです。話のはじめに、ためらってつける、言葉です」
シルエット「オゥ、ブラボォー! ブラボォー、あはははっ! 完璧です、素晴らしいですねぇ〜! "母は来ましたぁ、母は来たぁ〜!"」
霧子   「それは"岸壁の母"」
ジョイ  「あー、伯爵は寝不足になると、わけがわからないこと言い出すんですぅ。"ピョコン"」
  
霧子(独白)「な、なんだ。その、"ピョコン"って? スカートのスソをちょっと持ち上げて、パンツをギリギリでチラリと見せる仕草……」
  
霧子   「それ、なんの意味があるの?」
ジョイ  「えへっ、可愛いでしょ? "ピョコン"」
ベロベロ 「ベロベーロ。やめれぇー、やめてくれぇ! "ピョコン"。やめれぇー、やめてくれぇー! おまえは、そんなことをしちゃいけないよ、ジョイ。おまえは、その気品と愛らしさで、人間の心を豊かにするために生まれてきたんだ。そんなふうに、こびへつらったら、人間の心はゆがむだけだっ! あっ、ぼくは悲しい……」
シルエット「おぅー、ポエムいきまぁす。世界はすでにゆがんでいるんだぁ。ゆがんだ世界はゆがんだ心の映し鏡。鏡よ鏡よ鏡さん。わたしはどーーーして、こんなに傷つくのかしらぁ? って、舐めんなっ!! 傷つくことだけ上手になりやがって! 消え去れ、バカどもーー!」
  
 SE:轟音と雷鳴
  
霧子(独白)「黒雲の中に稲妻が走った。瞬間、世界が爆発したようだった。すべてが黒と白に塗り分けられた、シルエットの世界となった……。ふたつの価値感。"善と悪"。"勝ち組負け組"。"出来るヤツと出来ないヤツ"。……迷う道すらないのだろうか……」
  
 BGM
  

●配役/タイトルコール、霧子:横山智佐/シルエット:山口勝平
語り:広井王子/ジョイ:西原久美子/ベロベロ:渕崎ゆり子


●ドラマ終了後のトーク
 横山さんは、展開がよくわからなかった今回のドラマについて、西原さんと渕崎さんに「意味わかんなかったでょ? テンションだけでもっていく作品で申し訳ない」と謝った。

 西原さんは、「(台本を)全部読まないでやっちゃったよ!」と、ノリで演じたことを告白。横山さんは「やっぱりー!」と笑った。

 渕崎さんは、事前に台本は読んだそうだが、キャラクター設定を聞かずに演じたそうで、「設定を聞いてから始めるべきだったかな」と後悔のコメント。

 毎週ドラマに参加している山口さんは、「大丈夫。僕も毎回試行錯誤」と渕崎さんを励まし、笑いを誘った。

●出演はがき
◆ゆたかさん(東京都)
 「ジョイ」
 愛玩具でフランス人形。人間のようにしゃべることが出来る。悪魔世界にとらわれた身である。

 西原さんは、自分が演じた役の設定を初めて聞き、「そうだったのぉー!」と感心。そして、設定を知らないまま演じたことを投稿者に謝った。

◆百合恵さん(埼玉県)
 「ベロベロ」
 掃除人できれい好き。悪魔に恋をして、この世界に落ちてしまった。

 渕崎さんは、自分が演じた役と設定の違いに、思わず「すみませんでした。こんなベロベーロにしてしまって」と投稿者に謝った。

 横山さんは、ゲストが演じたキャラクターについて話を振った。

横山「可愛かったね、久美ちゃんのメイド」
西原「ホント? ありがとう」
横山例によって"メイド"(笑)
西原「例によってね」
渕崎「さすがメイド役者!」

 続けて、横山さんは渕崎さんにベロベーロの感想を聞いた。

 渕崎さんは、「ベロベーロはちょっと好きだなぁ」と好印象を持った様子。しかし、広井さんから"甲板を舐めて掃除している"という設定を聞いて、「いやだぁ、気持ち悪〜い」と前言撤回した。

 場の空気を読んだ横山さんが、すかさず「気持可愛い(きもかわいい)かも?」とフォロー。渕崎さんも「そぉ〜? そっかぁー」と気を持ち直した。

 最後に、横山さんは西原さんと渕崎さんにリスナーへのメッセージを促した。

西原「えー、歌謡ショウファイナル。ぜひみなさん、いらしてください。お待ちしてまーす!」
渕崎「歌謡ショウファイナル。いつもと同じ気持ちで、でもやっぱり最後だという、なんかキュッとした、なんか気持ちを込めながら頑張りたいと思いますので、楽しみにしていてください!」



2006年7月15日放送マル天ダイジェストはこちら



  スベタ
 元々はポルトガル語で、カードの剣(スペード)を指し、「つまらぬ札」とか「素札」とかの意味だったが、そこから「つまらぬ女」となり、女性をののしった蔑称になった。

ジダンのヘッドバット
 2006年FIFAワールドカップ・ドイツ大会決勝で、フランスのジダンがイタリアのマテラッツィに対して行った、頭突き行為を指していると思われる。ジダンはこの行為により、レッドカードを受け退場。これが現役最後の試合となった。

園まり
 1944年4月12日生まれ、神奈川県横浜市出身の歌手。ヒット作に、『逢いたくて逢いたくて』、『夢は夜ひらく』、『愛は惜しみなく』等がある。また、中尾ミエ、伊東ゆかりとともに"スパーク3人娘"としても活躍した。

岸壁の母
 ソビエト連邦(当時)による不法抑留から開放され、引揚船で帰ってくる息子の帰りを待つ母親を、マスコミ等が取り上げた呼称。昭和29年、その母親をテーマにした『岸壁の母』を菊池章子が歌い大流行。昭和47年には二葉百合子が再び歌い、300万枚を超える大ヒットとなった。

例によって"メイド"(笑)
 西原さんは、『遊々団ブランシャ★ヴェール旗揚げ公演「フラクタル」』(2006年6月29日〜7月2日)で、メイドの女の子"メグミ"を好演した。
 
 

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