| タイトルコール | 「連続ラジオドラマ、デビルBOX 第2章 〜接続〜 その4」 |
| 語り | 「想いは疾走する。
時には、思わぬ早さで、それは駆け抜ける。
そして、同時多発的に、ひとつの想いが伝播する。
そのことを時代という。
ぼくたちはいま時代を駆け抜けている。
強い想いを持って、ぼくと同じ想いの人間と接続するために……
(レイ・グリーンの日記より)」 |
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| | SE:ブーーン(低い振動音) |
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| 男1 | 「接続準備」 |
| 男2 | 「接続準備完了!」 |
| 男1 | 「接続!」 |
| 男2 | 「接続します!」 |
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| | SE:ブーーン(低い振動音)フェードアウト |
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| ミチル | 「こんばんは(エコー)」 |
| 看護婦 | 「は〜い」 |
| ミチル | 「昼間、ここの緊急搬送された山谷宗佑に面会したいんですが」 |
| 看護婦 | 「え〜っ、面会時間はすぎていますぅ」 |
| ミチル | 「この子、娘さんなんです」 |
| 看護婦 | 「はぁ?」 |
| ミチル | 「"はぁ?"? あのね。この子、いま青森から来たの。実家青森でね。あの山谷さんって出稼ぎなわけです。それで、なんかヤクザの抗争に巻き込まれて撃たれたわけですよ。親子だものさ、ひと目会わせてあげたいじゃない。ね、それが、普通でしょ。人情ってもんじゃない?」 |
| 看護婦 | 「へ〜、15分だけですよぉ」 |
| ミチル | 「OK!」 |
| 看護婦 | 「2階の102号室で〜す」 |
| ミチル | 「個室ってことは、命に別状ないってことだね」 |
| 看護婦 | 「は〜い。そう聞いていますぅ」 |
| ミチル | 「行こう」 |
| 鮎子 | 「はい」 |
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| | SE:コツコツコツコツ……(足音が次第にフェードアウト) |
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| 鮎子(独白) | 「病室に、とうさんはいなかった。部屋が荒らされた気配はない。ベッドの掛け布団もきちんとたたまれていた……」 |
| ミチル | 「逃げたようだね」 |
| 鮎子 | 「逃げられる体力が、あったってことね」 |
| ミチル | 「たぶん、ギリギリで」 |
| 鮎子 | 「とりあえず、よかった。とうさんが生きてて」 |
| ミチル | 「……鮎子は、けっこうドライなんだな」 |
| 鮎子 | 「そうなちゃったんです。結局、人間は、自分で運命変えられないですものね。あたしが、どんなに望んでも、とうさんといっしょに暮らせなかったし。あ、恨んでるんじゃないんですよ。いっしょに暮らせなかったけど、それはそれで、あたしにはあたしの人生が用意されてたわけだし。それを受け入れるしかない。"それが生きるってことなんだ"って思ってる」 |
| ミチル | 「(息をのんで)行こう!」 |
| 鮎子 | 「どこへ?」 |
| ミチル | 「心当たりがある」 |
| 鮎子(独白) | 「と、その病室を出ようとしたとき、あたしは、ベッドの脇に落ちている、小さなペンダントをみつけた。ひろいあげると、銀のチェーンの先に、灰色のキューブ型ヘッドがついていた」 |