| タイトルコール | 「連続ラジオドラマ、デビルBOX 〜灰色のドラゴン〜 その7」 |
| 語り | 「言葉は、あらゆるものを生み出す創造者である。
『はじめに言葉ありき、そして光あれと神は言った。闇から光りが生まれ、光から天地が分かれ、海が生まれ、生命が宿る……』
おわかりだろうか、神は言葉なのだ。そして、これはあなたの物語だ(キリン・ウイリアムスの手帳より)」 |
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| | BGM:『ジャングルレビュー』 齋藤彩夏(『サクラ大戦 レビュウ イン リトルリップ・シアター〜歌う♪大紐育♪〜』より) |
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| 海人 | 「森の色が深い。だんだん苔が多くなってきた。昼すぎなのに、うっそうとした木々におおわれて、日光が届かない……。ひんやりしている。ここを抜ければ、猫耳停留所のはずだ! はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ〜、あれだ! あ、あれが停留所だ! はぁ、やった! おっと、月のしずくが落ちちゃうじゃないの〜。そっと、そーっと……」 |
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| | SE:バスが近づく |
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| 海人 | 「ほーらブラックバスが来た! よーし、このタイミングで、月のしずくを、落とす!」 |
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| | SE:急停止するバスのブレーキ音 |
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| 海人 | 「やったー。おお、バスの扉が開いた!」 |
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| | SE:バスの扉の開閉音 |
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| 海人 | 「いた、あかりー! おい、大丈夫か?」 |
| あかり | 「ああ……海人! あ、あれ、あたし、どうしたんだろう?」 |
| 海人 | 「もう、大丈夫だ。おれが来たからな!」 |
| あかり | 「……海人!(泣きながら)」 |
| 海人(独白) | 「おれはあかりを抱きしめた。強く抱きしめた。あかりは肩をふるわせて泣いた。人生には忘れたいことがたくさんある。涙でそいつを洗い流せばいい。おれは、あかりがいとおしい……」 |
| 海人 | 「あかり」 |
| あかり | 「ん……なに?(涙声で)」 |
| 海人 | 「おれさ、愛を失ったらしい……グルバットってやつに取られた……」 |
| あかり | 「えっ……海人……愛ってそんな簡単に失うもの?」 |
| 海人 | 「え?」 |
| あかり | 「え、じゃなくて。海人の愛ってどうゆうもの?」 |
| 海人 | 「愛っていうのは……うん、そうだな。スキって気持ちが高まって、ああ〜、いつもいっしょにいたいとか、キスが甘く感じられたり、切ない気持ちになったり、突然相手を疑ったり……」 |
| あかり | 「それって、恋」 |
| 海人 | 「あ、そう? あれ? あれ? 愛と恋って違うのかぁ?」 |
| あかり | 「違うから、言い方がわかれてるんじゃないの」 |
| 海人 | 「おお、そうだよな……愛と恋かぁ……真剣に考えたことなかった」 |
| あかり | 「恋は熱病」 |
| 海人 | 「病気なのか?」 |
| あかり | 「そう、脳のなかで異常事態が起こってるの。恋の種みたいなものがあって、それが発熱するの。そうすると、相手のすべてを受け入れられるようになるの。だから、"あばたもえくぼ"って言うでしょ。それって恋だから」 |
| 海人 | 「危険だなぁ」 |
| あかり | 「そうね。だからね、恋には賞味期限があるの。ずっと恋をした状態だと脳が危険だから、かならず発熱を冷却するのね。恋は、2年以内にさめるんだって」 |
| 海人 | 「ふ〜〜ん。じゃぁ、愛はさめないのか?」 |
| あかり | 「恋がゆっくりした愛情に変化できれば、それが愛。愛はゆるやかに相手を想う気持ち。許し合える、支えられる、信頼関係」 |
| 海人 | 「へ〜……あ、ねえ、キスしよう」 |
| あかり | 「いいわ」 |
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| | SE:チュッ |
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| 海人 | 「うん! うん!! おれ、愛を失ってないとおもう。あかりが大事だなって気持ちがあるもの」 |
| あかり | 「ありがとう……あたしもだよ」 |
| 海人 | 「おっぱいさわっていい?」 |
| あかり | 「ダメ(間髪入れずに)」 |
| 海人 | 「さわらしてよ。さわらしてよー!」 |
| あかり | 「いや、海人の、海人のは、愛じゃなくて本能でしょ!」 |
| 海人 | 「本能寺の変!」 |
| あかり | 「バッカじゃないの」 |
| 海人 | 「ははは! よし! あかりが元気になったぞ」 |
| あかり | 「バカじゃん。あたし、元気だよ。いつも」 |
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| | SE:フォー(バスのクラクション音) |
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| 車掌 | 「はーい。次は無限横丁でーす」 |
| 海人 | 「うわ、いたんだ!」 |
| 車掌 | 「……出発進行! プップクプー」 |
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| | SE:バスの走行音 |
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| 海人 | 「とわわわ、おーい! 降りるって!」 |
| 車掌 | 「降りられませーん。プップクプー! このバスは乗ったら最後、降りられませーん」 |
| 海人 | 「乗ったんだから、降りられるだろ!」 |
| 車掌 | 「乗るだけです」 |
| 海人 | 「いやいや、おかしいだろ? 客は、おれとあかりしかいねーじゃん。いままで乗せてなかったのかよ」 |
| 車掌 | 「みなさん、勝手に降りるんですね。困ったものです」 |
| 海人 | 「うん、どうやって、勝手に降りるんだよ」 |
| 車掌 | 「それは言えません。プップクプー! 危険な行為ですから」 |
| 海人 | 「質問を変える、プップクプー! 危険な行為って何?」 |
| 車掌 | 「走行中、非常口のノブを引くと、危険ですので、おやめ下さい」 |
| 海人 | 「了解した!」 |
| 車掌 | 「ではごゆっくり! 次は無限横丁通過! プップクプー!」 |
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| | SE:バスの走行音 |
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| 海人 | 「てなわけで、ノブを引くぞ!」 |
| あかり | 「うん」 |
| 海人 | 「つかまれ!」 |
| あかり | 「海人!」 |
| 海人 | 「飛び降りるぞ!」 |
| 海人・あかり | 「せーの!」 |
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| | BGM:フェードアウト |
| | BGM:テーマ曲 |
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