| タイトルコール | 「連続ラジオドラマ、デビルBOX 灰色のドラゴン その6」 |
| 語り | 「言葉は、あらゆるものを生み出す創造者である。
『はじめに言葉ありき、そして光あれと神は言った。闇から光りが生まれ、光から天地が分かれ、海が生まれ、生命が宿る……』
おわかりだろうか、神は言葉なのだ。そして、これはあなたの物語だ(キリン・ウイリアムスの手帳より)」 |
| |
| 海人 | 「おれは、ブラックバスにさわられたあかりを取り戻すために走った」 |
| 海人 | 「はあ、はあ、はあ、はあ……おぉーーい! 月のしずくーーーっ! どーこにあるんだぁ〜!」 |
| |
| | SE:キラキラ音 |
| |
| ハイドラ | 「こんにちは」 |
| 海人 | 「って、うわっ〜! びっくりした〜! な、なんだ、君はぁ? こんな森のなかで、そんな裸に近いかっこして……素敵すぎるぅっ!」 |
| ハイドラ | 「あたしは、ハイドラ・カデイア。天使」 |
| 海人 | 「うっそだ〜! ここは悪魔界だぜ。天使が降りて来られるわけはない」 |
| ハイドラ | 「あたしは悪魔王の愛人なの。だから……」 |
| 海人 | 「あー、そっか。愛人か……って、おーーい! 天使が悪魔の愛人になるんか〜!」 |
| ハイドラ | 「無理矢理……」 |
| 海人 | 「無理矢理かよ! ゆるせんな! 悪魔王!」 |
| ハイドラ | 「いいえ! あたしが無理矢理。愛人になったのよん」 |
| 海人 | 「おーーほほほい! そーいうことですかぁ!?」 |
| ハイドラ | 「悪魔王の魅力に、ハイドラったらグズグズ。あーん、もうバカバカバカ!」 |
| 海人 | 「はいはい、はいはい。で、なんで出てきたの?」 |
| 松谷 | 「紐育ショウの宣伝です!」 |
| |
| | BGM:『地上の戦士』 |
| |
| 山口 | 「え? や、だから、そっ、いや、それは……素でしょ。 別に、そうじゃなくって、その……(以下、小声で)このハイドラの役。あの、……って、見てるトコ違うんじゃない? ほら、ここ2ページ……ここですよ、松谷さん」 |
| 松谷 | 「あ? あー、チェックミスだわ……えっとぉー……」 |
| 海人 | 「じゃ、も1回。……なんで出て来たの?」 |
| ハイドラ | 「悪魔王の言いつけで、あなたを助けるために」 |
| 海人 | 「ぅえ? じゃあ、月のしずくってどこ?」 |
| ハイドラ | 「月のしずくは……はっ……うっ、うっうっうっうわーーん……」 |
| 海人 | 「おい、だいじょ……。ちょっと、な、な、泣くなって。 ど、どーしたんだよ、もう。 あ、ちょ、とりあえず、ごめんよ。 おれ……おれ、おんなの涙に弱いんだよぉ〜」 |
| ハイドラ | 「はい! これ……あたしの涙。これが、"月のしずく"よ」 |
| 海人 | 「どーやって受け取るの、コレ?(反応に困りながら)」 |
| ハイドラ | 「そこの葉っぱですくい取って」 |
| 海人 | 「うっし。えーー、どれどれ……おっと、おおっ! 3滴乗ったぞ! これが"月のしずく"かぁ!」 |
| ハイドラ | 「じゃ、がんばってね。新米悪魔くん!」 |
| 海人 | 「……消えたよ〜。なんだかなーーー……。 ああ、おっと、これ持って猫耳停留所だったよな! ……はあ、はあ、はあ、はあ、はあ……おっと!これ、こぼれそうだよ〜。 はあ、はあ、はあ、はあ……」 |
| |
| | SE:バスの走る音 |
| | BGM:軽やかでコメディタッチの音楽 |
| |
| あかり | 「あたしどこにいるんだろう? バスに乗ってる。なんでバスなんだろう? あたし何するんだったっけ? 忘れた。 いろんなこと忘れたいって思ってた。 忘れたいこといっぱいあった。 今は、何を忘れたかったのかも忘れた……」 |