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ICON デビルBOX 第9回 〜夜明けの黒蝶〜その2
タイトルコール「連続ラジオドラマ、デビルBOX〜夜明けの黒蝶(くろちょう)〜その2」
語り「言葉は、あらゆるものを生み出す創造者である。

『はじめに言葉ありき、そして光あれと神は言った。闇から光が生まれ、光から天地が分かれ、海が生まれ、生命が宿る……』

おわかりだろうか、神は言葉なのだ。そして、これはあなたの物語なのだ(キリン・ウイリアムスの手帳より)」
  
 SE:街の雑踏
 SE:ドアを開ける音
  
あかり「こんにちは」
御手洗「こんにちは」
あかり「えーと、お手洗い先生、ですか?」
御手洗「いえいえ。こう描いて、みたらいと言います」
あかり「あ、すいません」
御手洗「謝らなくていいです。よく間違われるんです」
あかり「あ、はい……」
御手洗「で、その症状は?」
あかり「はい。あの、眠れないんです」
御手洗「ずっとですか?」
あかり「最近です」
御手洗「はい、では……そこに腰掛けてください」
あかり「はい……」
御手洗「ああ。脱がなくていいです」
あかり「あ、はい」
御手洗「では、この機会を頭にかぶせます。……きつかったら言ってください」
あかり「大丈夫です」
御手洗「スイッチを入れると、頭の中に光が点滅します」
  
 SE:スイッチ音
 SE:機械の作動音
  
御手洗「いかがですか?」
あかり「は、はあ……。なにも」
御手洗「あれ? おかしいな。スイッチは入ってるし……電源は……オーケー。点滅してませんか?」
あかり「してません」
御手洗「あれ、変ですね? う〜ん」
あかり「あたし、何かおかしいですか!?」
御手洗「え……。も、もう結構です、取ります」
あかり「どうなんですか!? 御手洗先生」
御手洗「あなたの脳ね……。たぶん、電気信号を受け付けないん……ですね。これは特異体質か、または違う要因によるものなのか。んー、私にはいまは判断が出来ません。もう少し詳しく調べる必要があります」
あかり「あたし、病気ですか?」
御手洗「あ、念のためCT撮りましょう」
  
 SE:雑踏の音
 SE:子どもの遊ぶ声
  
海人「脳神経科に行ったのか……」
あかり「うん。でも、原因わかんなかった……正常だって」
海人「あかりは正常だよ。きわめて健康だ」
あかり「でも。もう何日も寝てないんだよ?」
海人「眠い?」
あかり「眠くない」
海人「つらい?」
あかり「……つらくない」
海人「じゃ、いいじゃん」
あかり「よくないよ。人間は寝ないとダメじゃない」
海人「そう?」
あかり「そうだよ」
海人「いや、決め付けただけでしょ。寝なくていい人間もいるかもよ?」
あかり「病気じゃないの?」
海人「健康でしょ。あかり」
あかり「うん」
海人「じゃ、いいじゃん。なんで不安を自分で作んの? 眠くない。それでいいなら、いいじゃんよ。生活に支障きたしてないでしょ。むしろ、寝なくていいなんて、得したじゃん」
あかり「もしかして、これって、あたしが海人を見ることが出来るからなの? 海人が悪魔になったから? 海人があたしにとり付いたから?」
海人「わからない……、そうなのかもしれない。もしかしたら、俺があかりにとり付いたんで、まだ使ってない脳が目覚めたのかもしれない」
あかり「なに? 使っていない脳って?」
海人「人間の脳って、数パーセントしか使ってないって、なんかの本に書いてあった。すっごく昔は使っていたんじゃないかって……。だから、こう脳が目覚める。寝なくていいとか……」
あかり「とか……。寝なくていい"とか"って、なに? まだ他にもあるの?」
海人「いや、わかんないよ。俺、脳の研究者じゃないってば。いまは、悪魔だって」
あかり「悪魔なら、もっとしっかりしないさいよ! 海人、あたしにとり付いて、あたしが悪魔と戦うハメになってるって、わかってるの!?」
海人「あ、ほんとだ。そうだよな!」
あかり「……ばか」

●配役/あかり、タイトルコール:横山智佐
/海人:山口勝平/御手洗、語り:広井王子


●ドラマ終了後のトーク
 「地味〜なお話でしたね、敵も出てこなかったし」と横山さんが率直な感想を言った。

 あかりが眠くならなくなったという展開に、横山さんは「怖いね」と言いつつ「でも眠くないんだったらいいかな」と話した。脳は数パーセントしか使っていない、という話は横山さんたちも聞いたことがあるそうだ。広井さんは「全部使ったらどうなるんだ」と話し、山口さんは「超能力が使える」と意見を出した。

 「すごいね、脳って」って横山さんは感心した。

●出演はがき
◆セガ大好きさん(茨城県)
 「人間の脳は数パーセントしか使っていません。その脳を活性化させると、悪魔とも戦う力をも人間は目覚めさせます」


 脳の話が投稿はがきだったことに、横山さんは「すごーい!」とコメント。

◆スノードンさん(東京都)
 「御手洗教授。脳神経科の先生。悪魔学の権威でもある」


 悪魔学の権威である、という設定に驚く横山さん。山口さんは「これからも出てくるのかな?」と考えたようだが、作中のキャラクターは本当に何もわかっていない先生だったらしい。広井さんは「すいません、そういう風に作っちゃいました」と設定を活かさなかったことに謝った。

2005年6月4日放送マル天ダイジェストはこちら




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