| 「世界はカオスに包まれている。そして「語り部」によって、その歴史を刻む」 |
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| 辰雄 |
「ねえ、かあさん」 |
| 竜子 |
「なに、お父さん? 」 |
| 辰雄 |
「Hしないか? 」 |
| 竜子 |
「やですよ、もう。まだ辰美やおじいちゃん、起きてますよ」 |
| 辰雄 |
「大丈夫! 寝ている」 |
| 竜子 |
「そんな、断言なんか出来ないでしょ。あのふたり結構、宵っ張りなんだから」 |
| 辰雄 |
「だから、さっきジュースに睡眠薬を入れておいたんだ。うひょひょひょ」」 |
| 竜子 |
「あなたのそーいう努力には感心するけど。それを仕事に向ければ、もう少し家計も助かるんだけど……」 |
| 辰雄 |
「なあ……竜子……」 |
| 竜子 |
「やめてよ……ああ、もう……」 |
| 辰美 |
「おとうさん、なにやってんの? おかあさんのスカートまくって」 |
| 辰雄 |
「ひゅえーーーーーーーーっ!た、た、た、辰美……ああ、これ、これね……なんか おかあさんのね、スカートのなかに虫が入ったっていうから。な、かあさん! な! な!な! な! そーだよな」
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| 竜子 |
「え、ええ、そう。あら、逃げたかしら」 |
| 辰雄 |
「ああ、よかった。お茶入れようかな、なんか、喉かわいちゃったなあ」 |
| 竜子 |
「あ……そうして」 |
| 辰美 |
「へーえ。結婚生活20年になろうってのに、まだHしたいと思うってのも平和だよね、うちの家族って」
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| 辰雄 |
「ば、ばか言っちゃいいかん! だ、だれがHなど」 |
| 辰造 |
「いやHをしておったのではないのぉぉ! この夫婦は! 」 |
| 辰雄 |
「うわーーーーーーっ! あちちっち! お茶、お茶こぼした! あっちっち!」 |
| 竜子 |
「おじいちゃん! なんでこたつの中から出てくるの! 」 |
| 辰美 |
「もう、いやだ! おじいちゃん、スカートのなか見ようとしてたでしょ! 」 |
| 辰造 |
「なんだい、へるもんじゃあるまいし、ねえ、ケチくさいことを抜かすな! 家族じゃな〜いのみんなねえ、スカートのなかのひとつやふたつ見たって、ぶわーかものめらが!」
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| 辰雄 |
「おじいちゃん! 」 |
| 辰造 |
「ああ、これ入れ歯がね」 |
| 辰雄 |
「おじいちゃん!」 |
| 辰造 |
「なんじゃい! 辰雄! 」 |
| 辰雄 |
「なんでこたつのなかに入るんです! 昨日も、やめて下さいとお願いしたじゃありませんか」 |
| 辰造 |
「あれ? そうだったかねえ」 |
| 竜子 |
「こたつの中にはワープしないって約束したでしょ、おじいちゃん」 |
| 辰造 |
「えええ? なんだって? まあ、そうですねえ。ごはん? いえいえまだ食べてませんかね私ねえ 」 |
| 辰美 |
「ったく、都合が悪いと聞こえないんだよなあ。まったく。それにしてもさ、最悪だよ。おやじ!あんたさ、娘のジュースに睡眠薬入れるって、どうゆう神経してなんだよ! 最悪だよ最悪。普段飲みなれてるからきかないけどさ」 |
| 竜子 |
「もういや! この家は最低! 亭主はHしたい、娘は睡眠薬常習、おじいちゃんはのぞき専門…… なんなのよ、もう!」 |
| 辰美 |
「家族だよ。な、おやじ」 |
| 辰雄 |
「ああ」 |
| 辰美 |
「だろ、じいちゃん」 |
| 辰造 |
「ああ、そうじゃよ。竜子さんや、家族なんてものは、みんな欠点をさらけ出して、はき出しながらそれでも寄り添って寄り添って、生きてゆくちっちゃいというか最小の社会なんじゃないかね」 |
| 竜子 |
「このどこが社会なの! 」 |
| 辰美 |
「矛盾そのものが」 |
| 辰雄 |
「破廉恥なところが」 |
| 辰造 |
「だがぁ、暖かいところ」 |
| 竜子 |
「ああ、ばかばかしい……さあもう寝なさい。みんな」 |
| 辰美 |
「はーーい」 |
| 辰造 |
「あ、よっこらしょ」 |
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SE:時計の音 |
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| 竜子 |
「ねえ」 |
| 辰雄 |
「なんだい?」 |
| 竜子 |
「Hしようか」 |
| 辰雄 |
「おいまだ起きてるぞ・・・上」 |
| 竜子 |
「大丈夫よ。爆弾仕掛けておいたから」 |
| 辰雄 |
「ええ? 」 |
| 竜子 |
「これリモコンスイッチ……オン! 」 |
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SE:爆発音 |
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| 辰美・辰造 |
「ひえーーーーーーーーーーーーっ! 」 |
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BGM:堂々とした雰囲気 |
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| 竜子 |
「さあ、激しく燃えましょう。あなた」 |